【24】葬式代のための終身保険は必要?FPが「高齢者には貯金」を勧める納得の理由

保険

こんにちは。FP1級パパのニーサです。

「残される家族に迷惑をかけたくない」

「自分の葬式代くらいは、保険で準備しておきたい」

こうした思いから、70代・80代になってから終身保険への加入を検討される方は少なくありません。しかし、現場で多くの方の家計を見てきた私の結論は、「ほとんどの高齢者に、新たな終身保険は必要ない」ということです。

なぜ、良かれと思って入る保険が「損」になってしまうのか?昔、私の祖父母から相談を受けた際にも「やめておいた方がいい」と伝えた、3つの裏事情をお話しします。

FP1級パパの祖父母も契約をしなかった。「元本割れ」の罠

高齢で加入する保険の最大の壁は、保険料の高さです。

保険会社もボランティアではありません。亡くなる確率が高い年齢から保障をスタートさせる場合、それ相応の保険料を設定します。

特に男性は女性よりも平均寿命が短いため、保険料はさらに跳ね上がります。

• 月々3万円の保険料を10年払うと… 支払総額は360万円。

• でも、受け取れる死亡保険金は… 300万円。

このように、「自分で貯金していた方が多かった」という逆転現象(元本割れ)が、高齢者の契約では高確率で発生します。これでは保険に入っている意味がありません。

私の祖父母もこの説明をすると、契約はしませんでした。

保険は「お金がロックされる」というリスク

「葬式代のため」と保険に加入してしまうと、そのお金は「自分が亡くなるまで」自由に使えなくなります。

人生、何が起こるか分かりません。

• 急にリフォームが必要になった

• 病気や怪我で高度な医療を受けたい

• 介護施設への入居資金が必要になった

そんな時、保険を解約して現金化しようとしても、「解約返戻金」はこれまでの支払額より大幅に少なくなることがほとんどです。月々の保険料をそのまま「貯金」として持っておけば、葬式代としてはもちろん、生きていくための「守りのお金」として、いつでも自由に使うことができます。

「相続税の非課税枠」はすべての人に必要か?

保険のセールストークでよく使われるのが、「死亡保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人数)」です。

確かに、多額の資産があって「相続税がかかる」という方には、有効な節税対策になります。しかし、日本で相続税が発生するケースは全体の1割程度です。

「相続税がかからない範囲の資産」であれば、無理に保険という形に変える必要はありません。 現金で持っておく方が、遺産分割もしやすく、柔軟な対応が可能です。

まとめ:最高の「終身保険」は、手元の現金です

高齢になってから保険を検討されているなら、まずはこう考えてみてください。

「その保険料、そのまま銀行に積み立ててみませんか?」

保険料として消えていくはずのお金を手元に残しておく。それだけで、急な出費にも対応でき、結果として葬式代も確実に確保できます。

もし、お父様やお母様から「保険に入りたい」と相談されたら、ぜひこのシミュレーションを一緒にしてみてください。大切なのは、保険に入ることではなく、「最後まですこやかに、安心して暮らせるお金」を確保することなのですから。

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