こんにちは。FP1級パパのニーサです。
「投資と保険は分けて考えたほうがいい」
私は基本的に、この考え方に賛成です。
保険は、死亡や病気など、万が一のリスクに備えるもの。
一方、NISAなどの投資は、長期的に資産を形成することを目的とするものです。
目的の違うものを一つの商品に詰め込むと、仕組みが複雑になったり、途中解約した場合に元本割れしたりすることがあります。
そのため、私は基本的には「保障は保険、資産形成は投資」と分けて考えています。
それでも、私は個人年金保険を利用しています。
その理由の一つが、個人年金保険料控除という税制上のメリットです。
今回は、投資と保険を分けて考えている私が、なぜ個人年金保険を活用しているのかについて、FP1級の知識と私自身の考えを交えて紹介します。
投資と保険は基本的に分けて考える
まず、私の基本的な考え方です。
資産形成を目的とするなら、NISAなどの投資を活用する。
そして、死亡や病気など、発生すると家計に大きな影響を与えるリスクについては、必要な範囲で保険を利用する。
このように、「お金を増やすこと」と「万が一に備えること」を分けて考えることが重要だと思っています。
特に保険の場合、契約期間が長くなる商品も多く、途中で解約すると払込保険料を下回る場合があります。
「保障も受けられて、お金も増えるなら一石二鳥」と考えてしまいがちですが、保険には保険のコストがあります。
そのため、単純に「保険だから損」「投資だから得」と考えるのではなく、それぞれの目的を理解して利用することが大切です。
それでも私が個人年金保険を利用する理由
では、なぜ私は個人年金保険を利用しているのでしょうか。
その理由の一つが、個人年金保険料控除です。
個人年金保険料控除とは、一定の条件を満たす個人年金保険の保険料を支払った場合に、所得から一定額を差し引くことができる制度です。
新しい契約の場合、個人年金保険料控除は、所得税について最大4万円、住民税について最大2万8,000円の所得控除があります。
ここで注意したいのは、「4万円の税金が戻ってくる」という意味ではないということです。
4万円というのは、あくまで所得から差し引くことができる金額です。
実際に税負担がどれくらい軽くなるのかは、その人の所得や適用される税率、ほかの所得控除などによって変わります。
つまり、
「個人年金保険料控除が4万円ある」
ことと、
「税金が4万円安くなる」
ことは同じではありません。
ここは、個人年金保険を考えるうえで非常に重要なポイントです。
個人年金なら何でも控除を受けられるわけではない
もう一つ注意したいのが、すべての個人年金保険が個人年金保険料控除の対象になるわけではないという点です。
一定の条件を満たした契約である必要があります。
例えば、個人年金保険料控除の対象となる契約には、保険料の払込期間や年金の受取開始時期、年金の受取期間などについて一定の要件があります。
そのため、
「個人年金保険だから控除を受けられる」
と考えるのは危険です。
加入を検討するときには、保険会社や募集人に、
「この契約は個人年金保険料控除の対象になりますか?」
と確認しておくことが大切です。
また、契約時だけでなく、実際の契約内容が税制上の要件を満たしているかを確認することも重要です。
税制は変更される可能性もあるため、現在の制度を確認したうえで判断する必要があります。
「節税できるから高利回り」と考えてはいけない
個人年金保険料控除を利用できることは、個人年金保険のメリットの一つです。
しかし、私はこれを「投資の利益」と同じようには考えていません。
例えば、毎年支払う保険料によって所得控除を受けられれば、結果として税負担が軽くなる可能性があります。
これは家計にとってプラスです。
しかし、それだけを見て、
「税金が安くなるから、個人年金保険は高利回りの商品だ」
と判断するのは適切ではありません。
個人年金保険には保険料が必要ですし、商品によっては途中解約すると払込保険料を下回る可能性もあります。
また、将来受け取る年金についても、契約者や保険料負担者、年金受取人の関係や受け取り方によって、税金の取り扱いが変わる場合があります。
したがって、個人年金保険料控除によるメリットだけを切り取って判断するのではなく、
「老後資金を準備する商品として、自分の家計に合っているか」
を考えることが重要です。
「10年間で○%得をする」という考え方にも注意
個人年金保険料控除を利用すると、毎年の税負担が軽くなる可能性があります。
そのため、支払った保険料と節税額だけを単純に比較して、「何%得をした」と計算したくなるかもしれません。
しかし、これは投資商品の利回りとは意味が違います。
投資では、元本に対してどれだけ運用益が出たのかを考えます。
一方、個人年金保険料控除は、所得控除によって税負担が軽減される制度です。
さらに、個人年金保険では将来受け取る年金にも課税関係が生じる場合があります。
そのため、控除による税負担の軽減だけを「利益」として計算するのではなく、保険料、受取額、解約時の返戻金、税金などを含めて考える必要があります。
私は、この点をかなり重要視しています。
NISAと個人年金保険は役割が違う
では、NISAと個人年金保険はどのように使い分ければよいのでしょうか。
私は、そもそも同じ土俵で比較する必要はないと考えています。
NISAは、長期的な資産形成を目的として活用するものです。
株式や投資信託などを利用しながら、資産の成長を目指します。
一方、個人年金保険は、将来の年金を準備するという目的があります。
さらに、一定の条件を満たせば、個人年金保険料控除を利用できるという税制上のメリットもあります。
もちろん、個人年金保険には途中解約時の元本割れなど、投資とは違った注意点があります。
だからこそ、
「NISAか個人年金保険か」
という二者択一ではなく、
「それぞれにどんな役割を持たせるのか」
と考えることが大切だと思っています。
私が「守り」と「攻め」を分けている理由
私の資産形成では、「守り」と「攻め」を意識しています。
NISAなどを活用した投資は、将来の資産形成を目指す「攻め」の部分。
一方で、必要な保険や将来の年金を準備することは、「守り」の部分です。
もちろん、個人年金保険を「絶対に安全な資産」と考えているわけではありません。
保険商品には、それぞれ契約上のリスクやコストがあります。
だからこそ、私は「個人年金保険なら安心」と一括りにするのではなく、契約内容を確認したうえで利用しています。
そして、投資についても、生活に必要なお金まで投資に回すのではなく、長期間使う予定のない資金を中心に考えるようにしています。
大切なのは、商品そのものよりも、家計全体のバランスです。
私が個人年金保険を活用する理由
私が個人年金保険を利用している理由をまとめると、次の3つです。
老後資金を準備するため。
将来必要になるお金を、現役時代から計画的に準備することが目的です。
個人年金保険料控除を活用するため。
一定の条件を満たす契約であれば、所得控除によって税負担が軽くなる可能性があります。
NISAなどの投資とは役割を分けるため。
すべてのお金を投資に回すのではなく、目的の異なる資金を分けて管理するという考え方です。
もちろん、これは私自身の考え方です。
個人年金保険がすべての人に向いているわけではありません。
途中でまとまったお金が必要になる可能性が高い人や、長期間資金を拘束されることを避けたい人には、慎重な検討が必要です。
まとめ
私は、「投資と保険は分けて考える」という基本的な考え方を持っています。
投資は資産形成。
保険は万が一への備え。
この役割分担を基本にしています。
それでも個人年金保険を利用しているのは、老後資金を準備するという目的に加えて、個人年金保険料控除という税制上のメリットを活用できる場合があるからです。
ただし、個人年金保険料控除は「税金がそのまま4万円安くなる」という制度ではありません。
また、控除を受けられる契約にも一定の条件があります。
そして、税負担が軽くなることだけを理由に、個人年金保険を「高利回りの商品」と考えるのも適切ではありません。
大切なのは、
「税金が安くなるから加入する」のではなく、「老後資金を準備する」という本来の目的があり、そのうえで税制上のメリットも活用する」
という考え方です。
NISAなどの投資と個人年金保険。
どちらが優れているかではなく、それぞれの特徴を理解し、自分の家計に合った役割を持たせる。
私はこれが、長期的な資産形成では大切だと考えています。
参考にした公的・公式情報
・国税庁
「No.1610 保険契約者(保険料の負担者)である本人が支払を受ける個人年金」
あわせて読みたい
私が「保険と投資は分けるべき」と実感した終身保険の解約について

