投資と保険は分けるべき?それでも私が「個人年金控除」を活用する理由

保険

こんにちは。FP1級パパのニーサです。

最近、個人年金保険の相談が増えてきました。そのため、今回は個人年金控除についてお伝えしていきます。

私の考え。保険と投資は分けるべき

この言葉は、資産形成において非常に重要な教訓です。多くのFPや投資家がこの原則を推奨しており、私もその考えに賛同しています。手数料の高い保険商品を運用目的で契約するのは、資産形成の効率を著しく下げるからです。

しかし、そんな私が「例外」として活用しているのが「個人年金保険料控除」です。

年末調整の時期になると、生命保険料控除証明書を揃えるのが面倒だと感じる方も多いのではないでしょうか。実際、一般生命保険料控除や医療介護控除は満額使っていても、個人年金控除については「ルールがよくわからないから」とスルーしている方が少なくありません。

今回は、意外と知られていない個人年金控除の活用法と、私がなぜこの制度をあえて使うのか、その理由を解説します。

なぜ「個人年金控除」はスルーされがちなのか?

生命保険料控除が「一般の生命保険」「介護医療保険」「個人年金保険」の3つの枠に分かれていることは有名です。しかし、個人年金控除には以下の特徴があり、敬遠されがちです。

 ルールがややこしい: 単に個人年金に入れば良いわけではなく、「税制適格特約」という条件を満たす必要があるため、商品選定で混乱しやすい。

 過去の印象: 一時期、低金利の影響で保険会社が個人年金保険の販売を縮小していた時期がありました。その記憶から「今はもうあまりメリットがない」と決めつけている方も多いのです。

しかし、近年は利回りの見直しとともに、個人年金保険商品が復活の兆しを見せています。

具体的にどれくらい「お得」になる?シミュレーション

個人年金控除を利用することで、具体的にいくら税金が戻ってくるのか計算してみましょう。

【前提条件】

 年間保険料: 80,000円以上(所得税・住民税の控除額が最大になるライン)

【節税額の計算】

所得税と住民税、それぞれで控除が受けられます。

1 所得税の控除額: 年間8万円の拠出で、所得税から40,000円が控除対象。

2 住民税の控除額: 年間8万円の拠出で、住民税から28,000円が控除対象。

<節税額の目安>

あなたの所得税率を「20%」と仮定した場合:

 所得税分: 40,000円 × 20% = 8,000円

 住民税分: 28,000円 × 10% = 2,800円

 年間合計:10,800円の節税!

10年間継続したとすれば、それだけで元本に対して約13.5%の利益が確定していることになります。NISAやiDeCoとは別に、こうした「固い節税」を組み合わせておくことは、家計のディフェンス力を高める非常に理にかなった戦略なのです。

3. 【重要】年収(所得税率)によるメリットの差について

ここで注意喚起したいのは、「この節税メリットは、年収(課税所得)によって変わる」という点です。

所得税は「累進課税」であるため、年収が高い人ほど税率が高く、その分、控除による節税額も大きくなります。逆に、所得が低い(税率が低い)方の場合、節税額が上記のシミュレーションよりも少なくなる可能性があります。

 年収が高い方: 税率が高いため、個人年金控除による恩恵は非常に大きい。

 年収がまだ低い方: 節税メリットよりも、その資金をNISA等での運用に回したほうが、トータルの資産拡大効率が良い場合がある。

「控除があるから」という理由だけで無理に契約するのではなく、ご自身の現在の年収と税率に照らし合わせ、本当にこの枠を使うべきかを冷静に判断することが大切です。

まとめ:制度の「穴」を賢く使う

個人年金控除は、決して「保険会社の商品そのもの」を愛するべきだという話ではありません。「税制上のメリットという、国が用意したリターンを効率よく拾うための手段」として捉えるのが賢い付き合い方です。

投資と保険は分けて考えるのが基本です。しかし、節税枠という「確実なリターン」を無視して、わざわざ税金を多く払う必要もありません。

まずはご自身の給与明細を確認し、所得税率を把握した上で、ご自身の保険証券や制度を見直してみてください。手取りを少しでも増やし、その分をさらに効率の良い資産形成へ回す。そんな「賢いお金の回し方」を実践していきましょう。

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