【18】毎日「チャリン」が「ドカン」に変わる恐怖。私がFXを卒業した理由

外貨

こんにちは。FP1級パパのニーサです。

「寝ている間にお金が増える」

そんな魔法のような言葉に、若かった私はすっかり魅了されていました。

今から振り返ること約15年ほど前。私が経験した地獄のような、それでいて今の投資判断の礎(いしずえ)となった「トルコリラ事件」についてお話しします。

毎日がボーナスステージだった「スワップ金利」の罠

10年前、トルコリラは高金利通貨の代名詞でした。

FXの世界には、低金利の円を売って高金利の通貨を買うことで、その金利差を毎日受け取れる「スワップポイント」という仕組みがあります。

当時の私は、トルコリラを保有しているだけで、毎日小銭が「チャリン、チャリン」と口座に振り込まれる状況にウハウハ状態でした。

「これを複利で回せば、働かなくても生きていけるんじゃないか?」

そんな根拠のない自信に満ち溢れ、画面上で膨らんでいく利益を見ては、将来のバラ色の生活を夢想していました。

「チャリン」が「ドカン」に変わる瞬間

しかし、現実は甘くありません。

トルコリラの価値がじわじわと、しかし確実に下がり始めたのです。毎日入ってくるスワップポイントを、通貨そのものの下落(為替差損)が大きく上回り始めました。

「いつか反発するはず」

「スワップがあるから、持ち続ければいつか勝てる」

そう自分に言い聞かせて耐えていましたが、ある日ついに「その時」が来ます。

相場の急変による暴落。

スマホに届いたのは、非情な「強制ロスカット」の通知でした。

一瞬にして、積み上げてきた利益も、大切にしていた元本も、文字通り「ドカン」と吹き飛びました。画面を見つめたまま喉の奥がカラカラになり、何とも言えない虚しさと絶望感が全身を支配したのを、今でも鮮明に覚えています。

あれから10年。今、トルコリラを見て思うこと

あの絶望の日、私は「二度とFXには近づかない」と心に固く誓いました。

それから月日が流れ、投資の知識を蓄え、FP1級などの資格を取得した今、ふとトルコリラのチャートを覗いてみました。

「……ものすごく下がっている。今こそ買い時か?」

一瞬、そんな考えが頭をよぎり、思わず苦笑いしてしまいました。10年前の自分と同じ誘惑が、再び顔を出したからです。

現在のトルコリラは、当時よりもさらに厳しいインフレと通貨安の渦中にあります。「安くなったから買い」という安易な発想がいかに危険か、今の私は身をもって知っています。

この経験から学んだ「損しない」教訓

この失敗があったからこそ、私は今の「堅実な長期投資」というスタイルに辿り着きました。

• 「高利回り」には、それ相応の「高リスク」が必ず裏にある

• 自分の許容範囲を超えたレバレッジは、投資ではなく「ギャンブル」

• 「毎日勝手に増える」という甘い言葉こそ、最大の警戒対象

10年前の自分に声をかけられるなら、「そのチャリンチャリンの裏に、出口戦略はあるか?」と問いかけたいです。皆さんも、甘い罠にはくれぐれも気をつけてください。

まとめ

投資において「一発逆転」を狙う心は、時に大きな牙を剥きます。

あの時の絶望を忘れず、これからも地に足のついたマネー術を皆さんに届けていきたいと思います。

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