こんにちは。FP1級パパのニーサです。
「寝ている間にもお金が増える」
若かった頃の私は、そんな言葉に魅力を感じていました。
今から振り返ること約10年前。私が経験した、トルコリラFXでの失敗についてお話しします。
当時は、スワップポイントを受け取りながら長期で保有する投資方法に魅力を感じていました。
しかし、実際に経験して分かったのは、スワップポイントによる収益だけを見ていてはいけないということです。
最終的には大きな損失を経験し、私はFXから離れることになりました。
今回は、その経験から私自身が学んだことをお伝えします。
毎日がボーナスのように感じた「スワップポイント」
当時の私は、トルコリラの高い金利に注目していました。
FXには、2つの通貨の金利差などをもとに「スワップポイント」と呼ばれる金利差調整額を受け払いする仕組みがあります。
一般的に、高金利通貨と低金利通貨の組み合わせでは、スワップポイントが大きくなることがあります。
ただし、スワップポイントは固定された利益ではありません。
金融庁によると、スワップポイントは各国の短期金利などによって日々変動し、金利の動向によっては期待していたようなスワップポイントを受け取れない場合があります。
また、金融先物取引業協会も、新興国通貨は高いスワップポイントなどが期待できる一方、新興国特有のリスクがあると説明しています。
しかし当時の私は、そこまで深く考えていませんでした。
トルコリラを保有しているとスワップポイントを受け取れることが魅力的に感じられ、
「毎日少しずつ利益が積み上がっていく」
そんな感覚になっていました。
「このままスワップポイントを再投資していけば、将来的には大きな資産になるのではないか?」
そんな期待を持っていたのです。
今振り返ると、私は受け取っているスワップポイントばかりを見て、為替レートが下落するリスクを十分に考えていませんでした。
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しかし、相場は自分の都合では動いてくれません。
トルコリラの下落によって、少しずつ為替差損が膨らんでいきました。
毎日のスワップポイントによる収益よりも、通貨そのものの値下がりによる損失のほうが大きくなっていったのです。
それでも私は、
「いつか反発するはず」
「スワップポイントを受け取っているから、長く持っていれば大丈夫」
と考えていました。
ところが、相場が大きく動いたことで状況は一変しました。
最終的には、私が保有していたポジションが強制ロスカットされました。
積み上げてきたと思っていた利益だけでなく、元本にも大きなダメージを受けました。
画面を見つめながら、
「こんなことになるのか……」
と呆然としたことを、今でも覚えています。
これは私自身の経験ですが、FXでは決して特殊なリスクではありません。
金融庁も、FXは少額の証拠金で大きな取引ができる一方、相場が急激に変動した場合には、ロスカットが適用されても証拠金を上回る損失が発生する可能性があると注意喚起しています。
実際、金融先物取引業協会によると、2019年1月3日のトルコリラ/円の相場変動では、個人のFX口座6,389件で合計8億800万円のロスカット等未収金が発生しました。
また、2021年3月22日にも、トルコリラ/円の相場変動によって、個人3,444件の口座で合計13億7,500万円の未収金が発生しています。
この数字を見ると、急激な為替変動がFX取引に与える影響の大きさが分かります。
「安くなったから買い」で本当にいいのか?
FXをやめてから年月が経ち、私は改めてトルコリラを見ることがあります。
チャートを見ると、
「ずいぶん安くなったな」
と思うことがあります。
そして、一瞬だけ、
「今なら買い時なのでは?」
という考えが頭をよぎることもあります。
しかし、そこで私は過去の経験を思い出します。
「安くなった」という事実だけでは、買う理由にはならない。
これは私がトルコリラFXの経験から学んだことの一つです。
トルコの物価動向を見ても、2026年8月の消費者物価指数は前年同月比31.51%上昇しています。現在もインフレ率は高い水準にあります。
もちろん、これだけで「トルコリラは買ってはいけない」と判断できるわけではありません。
為替レートは、金利、物価、経済情勢、金融政策、政治情勢など、さまざまな要因によって変動します。
だからこそ、
「昔より安くなった」
「スワップポイントが高い」
という一つの情報だけで判断するのではなく、その通貨がなぜその水準になっているのかを考えることが重要だと思っています。
スワップポイントだけを見てはいけない
私がFXを経験して一番強く感じたのは、
「受け取っている利益」と「保有している資産の値動き」を分けて考えてはいけない
ということです。
例えば、スワップポイントを年間で受け取っていたとしても、為替レートがそれ以上に下落すれば、トータルでは損失になる可能性があります。
逆に、為替レートが上昇すれば、為替差益によって利益が出ることもあります。
つまり、FXでは、
スワップポイントだけを見るのではなく、為替差損益を含めたトータルの損益を見る必要があります。
これは私が当時できていなかったことです。
また、スワップポイント自体も一定ではありません。
金融先物取引業協会によれば、スワップポイントは通貨ペアや市場の需給などの影響を受け、同じ通貨ペアでもFX業者によって異なる場合があります。
「毎日決まった金額がもらえる利益」と考えてしまうのは危険です。
私がFXを卒業して学んだこと
この経験をしてから、私は投資に対する考え方が大きく変わりました。
特に意識するようになったのが、
「どれだけ儲かるか」だけではなく、「どこまで損をする可能性があるのか」を考えること
です。
投資をしていると、どうしても利益に目が向きます。
「利回りが高い」
「毎月収入が得られる」
「スワップポイントがもらえる」
こうした言葉は非常に魅力的です。
しかし、その裏側にどのようなリスクがあるのかを確認しなければなりません。
特にFXはレバレッジを利用できるため、少ない証拠金で大きな金額の取引ができます。
これは少ない資金から取引できるというメリットがある一方、相場が逆方向に動いた場合には損失も大きくなります。
金融庁も、FXは非常にリスクの高い金融商品であると説明しています。
だから私は、自分の資産形成を考えるうえで、
「大きく儲けること」よりも「大きな損失を避けること」
を以前より強く意識するようになりました。
もちろん、FXそのものがすべて悪いという話ではありません。
為替変動を利用して利益を狙うこともできますし、実際にFXを活用している投資家もいます。
ただ、私自身には、過去の経験からFXよりも長期的な資産形成を中心に考えるほうが合っていると判断しました。
まとめ
私がトルコリラFXを卒業した理由は、単純に「FXで負けたから」だけではありません。
スワップポイントという目に見える利益に目を奪われ、為替変動という大きなリスクを十分に考えていなかったこと。
これが、私にとって最大の反省点でした。
「チャリン、チャリン」と利益が積み上がっているように見えても、その裏側では資産価値が大きく変動している可能性があります。
だからこそ、投資では、
「いくら儲かるのか?」
だけではなく、
「その利益を得るために、どんなリスクを負っているのか?」
を考えることが大切だと思っています。
私にとってトルコリラFXは、大きな損失を経験した苦い思い出です。
しかし、その経験があったからこそ、現在の資産運用では「攻める資産」だけでなく、「守る資産」についても考えるようになりました。
投資で大切なのは、一発逆転を狙うことではなく、自分が許容できるリスクを理解し、長く続けられる方法を選ぶこと。
これからも、私自身の失敗や経験も含めて、皆さんの資産形成を考えるきっかけになる情報を発信していきたいと思います。
参考にした公的・公式情報
一般社団法人 金融先物取引業協会
金融庁
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