こんにちは。FP1級パパのニーサです。
「寝ている間にお金が増える」
そんな魔法のような言葉に、若かった私はすっかり魅了されていました。
今から振り返ること約15年ほど前。私が経験した地獄のような、それでいて今の投資判断の礎(いしずえ)となった「トルコリラ事件」についてお話しします。
毎日がボーナスステージだった「スワップ金利」の罠
10年前、トルコリラは高金利通貨の代名詞でした。
FXの世界には、低金利の円を売って高金利の通貨を買うことで、その金利差を毎日受け取れる「スワップポイント」という仕組みがあります。
当時の私は、トルコリラを保有しているだけで、毎日小銭が「チャリン、チャリン」と口座に振り込まれる状況にウハウハ状態でした。
「これを複利で回せば、働かなくても生きていけるんじゃないか?」
そんな根拠のない自信に満ち溢れ、画面上で膨らんでいく利益を見ては、将来のバラ色の生活を夢想していました。
「チャリン」が「ドカン」に変わる瞬間
しかし、現実は甘くありません。
トルコリラの価値がじわじわと、しかし確実に下がり始めたのです。毎日入ってくるスワップポイントを、通貨そのものの下落(為替差損)が大きく上回り始めました。
「いつか反発するはず」
「スワップがあるから、持ち続ければいつか勝てる」
そう自分に言い聞かせて耐えていましたが、ある日ついに「その時」が来ます。
相場の急変による暴落。
スマホに届いたのは、非情な「強制ロスカット」の通知でした。
一瞬にして、積み上げてきた利益も、大切にしていた元本も、文字通り「ドカン」と吹き飛びました。画面を見つめたまま喉の奥がカラカラになり、何とも言えない虚しさと絶望感が全身を支配したのを、今でも鮮明に覚えています。
あれから10年。今、トルコリラを見て思うこと
あの絶望の日、私は「二度とFXには近づかない」と心に固く誓いました。
それから月日が流れ、投資の知識を蓄え、FP1級などの資格を取得した今、ふとトルコリラのチャートを覗いてみました。
「……ものすごく下がっている。今こそ買い時か?」
一瞬、そんな考えが頭をよぎり、思わず苦笑いしてしまいました。10年前の自分と同じ誘惑が、再び顔を出したからです。
現在のトルコリラは、当時よりもさらに厳しいインフレと通貨安の渦中にあります。「安くなったから買い」という安易な発想がいかに危険か、今の私は身をもって知っています。
この経験から学んだ「損しない」教訓
この失敗があったからこそ、私は今の「堅実な長期投資」というスタイルに辿り着きました。
• 「高利回り」には、それ相応の「高リスク」が必ず裏にある
• 自分の許容範囲を超えたレバレッジは、投資ではなく「ギャンブル」
• 「毎日勝手に増える」という甘い言葉こそ、最大の警戒対象
10年前の自分に声をかけられるなら、「そのチャリンチャリンの裏に、出口戦略はあるか?」と問いかけたいです。皆さんも、甘い罠にはくれぐれも気をつけてください。
まとめ
投資において「一発逆転」を狙う心は、時に大きな牙を剥きます。
あの時の絶望を忘れず、これからも地に足のついたマネー術を皆さんに届けていきたいと思います。
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トルコリラでは大失敗しましたが、新興国の株には投資しています。

